COLUMNコラム

大飯原発の運転開催で電気代が600万円下がる!?原発再開のリスクとコストの関係とは。

関西電力が13日に発表した大飯原発3号機の運転再開に注目が集まっている。19日、出力がフル稼働状態となり、その後4月9~10日に原子力規制委員会の最終審査を受け、問題がなければ営業運転へと移行する。このニュースについて電気代コストと安全性の2つから見ていく。

1.2010年と現在を比較すると600万円増えた中小企業の電気代

2011年に起きた東日本大震災。日本中で電力不足を防ぐために計画停電などの対策が取られ、現在では以前と変わらない生活が出来ているように感じるのではないだろうか。
確かに太陽光発電をはじめ、再生可能エネルギーの発電量は増えているものの、それだけでは不十分で全国の火力発電所でその不足分を賄っている。

その影響は、下記のように電気代へと表れている。

全国の原発がストップする前の2010年度と比べると、一般家庭では年間約1万円、中小企業では年間約600万円ほど電気代が上昇しています。原発への依存度がもっとも高い水準にあった関西電力などでは、震災後、2度も値上げをすることにつながってしまいました。

家庭用でも年間1万円、中小企業においては驚くことに年間600万円の電気代が上昇している。2010年と比べると約1人分の人件費が電気代で失われていると考えられる。
単純に原発を再開したからと言って、上昇した電気代がそのまま削減されるとは言い切れないが、ある一定の期待は持てるだろう。

2.原子力発電と火力発電の発電コストは最大約3倍の差がある

原子力発電における発電コストと、その他の発電コストの差を見てみよう。

原子力発電:10.1円/1kWh
火力発電: 12.3円/1kWh(石炭)
13.7円/1kWh(天然ガス)
30.6〜43.4円/1kWh(石油)
風力発電:21.6円/1kWh
太陽光発電:24.2円/1kWh

コストの内訳では、火力発電は燃料費(石炭、天然ガス、石油)が高く、また原発でかからないCO2対策費が、社会的費用となる。再エネを使った発電のコストは燃料費がかからないものの、原発や火力発電と比べて発電コストに占める建設費や工事費などの資本費が高くなっている。

3.再稼働だけでなく、廃炉もすすめている

もちろん、コストだけでなく安全性も考慮に入れなければならない。
東日本大震災前に稼働していた原発は54基あり、日本全体の発電量のうち、約3割を占めていた。2014年に発表された「エネルギー基本計画」では2030年時点で20~22%とされており、比率が低くなっている。
これは、一定の仮定の下に計算をすると30基程度の稼働に相当する。今回、大飯原発の運転再開で話題となっているが、2017年には関西電力が大飯原発1・2号機の廃炉を判断するなど、震災以降、福島第一原発の6基に加え、すでに8基の原発が廃炉となった。

まとめ

原子力発電は、安全を考えたうえでも必要かと聞かれると意見はわかれてくるだろう。しかし電気代コストやエネルギーの安定的な供給という点から見れば、それもまた企業や社会にとって雇用の維持や安心した生活を送るために必要であると言える。
今後の社会を考えていく上でも、原子力発電に関する議論は多角的な視点をもって続けていくべきであろう。

参考
資源エネルギー庁がお答えします!~原発についてよくある3つの質問
原発のコストを考える

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