COLUMNコラム

エレベーターの歴史と現在について

目次
エレベーターの歴史
エレベーターが駆動する仕組み
エレベーターのメンテナンスに関する契約形態「フルメンテナンス契約」と「POG契約」
主なメーカー系と独立系エレベーター保守会社
まとめ

エレベーターの歴史

エレベーターの仕組みである滑車とロープを利用して上げ下ろしする方法は紀元前から行われてきた。
この頃の動力は人力で、用途も荷物に限られていた。人力以外では1769年にジェームス・ワットが発明した蒸気機関を、1835年にエレベーターにも用いたのが初めである。
近代エレベーターの原点は、1903年のカウンターウエイト方式が登場したことである。
「つり合おもり」と訳される方式は、井戸のつるべと同じ原理でエレベーターのかごとロープで結ばれた反対側におもりをつるすことで、かごを効率よく昇降させるものであった。
この方式を用いることで高層ビルの設置を可能にし、安全性が飛躍的に向上するという2つの革新をもたらした。
(参考:https://www.n-elekyo.or.jp/encyclopedia/history/elevator.html)

エレベーターが駆動する仕組み

現在ではほとんどが電動モーターによって駆動されており、そのほとんどは「ロープ式」で釣合いおもりを使用した「トラクション式」とドラムにロープを巻き付ける「巻胴式」にわけられる。

左:トラクション式(機械室あり)
中央:トラクション式(機械室なし)
右:巻胴式

低層用のエレベーターには電動ポンプで油圧を制御し、その圧力でかごを昇降させるものもある。
この油圧式エレベーターの駆動方式は「直接式」「間接式」「パンタグラフ式」に分類することができる。

直接式:油圧シリンダー内のプランジャー(上下する部分)にエレベーターのかごを直結し、昇降を行う。
間接式:プランジャーの動きをロープや鎖を介して間接的にエレベーターのかごに伝え、昇降を行います。
また調速機が作動して、エレベーター制御が行われた場合の復帰操作は必ず主導で行われる。
パンタグラフ式:アームと油圧ジャッキにより、アーム頂部に取付けたかごの昇降を行う。

左:直接式
中央:間接式
右:パンタグラフ式

以上がエレベーターの駆動する仕組みとなるが、安全にエレベーターを使うためにも保守管理は重要視される一つである。
マンションのエレベーター設備については建築基準法12条3項の規定により、年1回の法定点検が義務付けられている。
検査が行われた後には「検査済証」と呼ばれるステッカーを「かご」の中の見やすい場所に掲示することがルールとなっている。
こうすることで利用する全員が目視で確認できるようにしている。

建築基準法第12条第3項(報告、検査等)
特定建築設備(昇降機及び特定建築物の昇降機以外の建築設備等をいう。以下この項及び次項において同じ。)で安全上、防火上又は衛生上特に重要であるものとして政令で定めるもの(国等の建築物に設けるものを除く。)及び当該政令で定めるもの以外の特定建築設備等で特定行政庁が指定するもの(国等の建築物に設けるものを除く。)の所有者は、これらの特定建築設備等について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は建築設備等検査員資格者証の交付を受けている者(次項及び第12条の3第2項において「建築設備等検査員」という。)に検査(これらの特定建築設備等についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含む。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。

法定点検とは別に㈶日本建築設備昇降機センター発行の「昇降機の維持及び運航の管理に関する指針」ではエレベーター保守管理会社が1か月に1回の点検を実施していることが多い。
最近では多くのエレベーター保守管理会社が遠隔監視システムを採用し、保守技術員が現地へ出向いて行う点検を2~3か月に1度とするところも増えてきている。

エレベーターのメンテナンスに関する契約形態
「フルメンテナンス契約」と「POG契約」

エレベーターのメンテナンスについては「フルメンテナンス契約」と「POG契約」の2種類がある。

フルメンテナンス契約とは?

「フルメンテナンス契約」とは、定期的な機器・装置の保守・点検を行うことに加え、点検結果に基づく合理的な判断のもと、劣化した部品の取替えや修理等を行う契約方式をいう。

POG契約とは?

「POG 契約」とは、「Parts・Oil・Grease」の略で、定期的な機器・装置の保守・点検のみを行う契約方式で、劣化した部品の取替えや修理等を含まないものをいう。

点検作業を始めとし、給油や部品の調整作業、消耗品の交換などは、どちらの契約形態を採用していても契約の範囲に含まれ、違いとしては部品の修理や交換の必要が生じた際に費用が契約範囲に含まれるのが「フルメンテナンス契約」で、別途料金が発生するのが「POG契約」となる。
当然ながら保障が手厚い分フルメンテナンス契約は割高となり、POG契約では契約に要する費用は割安となる。

エレベーターの耐用年数は30年程度あり、当然ながら新しいうちは故障があまりない。
そのため年数が経っていないうちはPOG契約を採用し、故障が増えるようであればフルメンテナンス契約に切り替えるほうが望ましい。

主なメーカー系と独立系エレベーター保守会社

エレベーターの保守会社にはメーカー系のエレベーターと独立系のエレベーター会社がある。

代表的な企業はそれぞれ下記である。

POG主なメーカー系列のエレベーター保守会社

三菱電機ビルテクノサービス株式会社、株式会社日立ビルシステム、東芝エレベータ株式会社、日本オーチス・エレベータ株式会社、フジテック株式会社

主な独立系エレベーター保守会社

エス・イー・シーエレベーター株式会社、ジャパンエレベーターサービス株式会社、阪神輸送機株式会社、日本昇降機株式会社、京都エレベータ株式会社、株式会社自強輸送機

メーカー系から独立系に切り替えるメリットは、メンテナンス費用が大幅に削減できることである。
これは独立系で開発に掛かる人件費や製造等の費用が掛からないことが大きい。

まとめ

独立系のエレベーター保守会社からも上場する企業が生まれており、近年はコストの適正化が進んでいる。自社でエレベーターを持っている場合は、現在の契約会社を確認したり、建築年数に応じて契約形態を見直したりしてみてはいかがだろうか。

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