COLUMNコラム

残業が36%も増加!?あれから1年が経った「プレミアムフライデー」の実態について

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2017年2月24日に導入された「プレミアムフライデー」。今日でちょうど導入から1周年を迎える。
月末の金曜日は15時退社を推奨する取り組みは大きな注目を集めたが、実際に早帰りしたのは1割、取り組んだ企業も800社にとどまり、普及にはまだまだ課題が残っている。

1.プレミアムフライデーに期待した効果とは

この取り組みには、大きく分けて2つの狙いがある。「個人消費の活性化」と「長時間労働の是正」だ。

導入当初、みずほ総合研究所からプレミアムフライデーによる消費押し上げ効果は0.2~0.3兆円となる予測が出されていた。
みずほ総合研究所(プレミアムフライデーによる消費押上げ効果は0.2~0.3兆円)

特に消費押し上げが期待されていたのは、旅行業と外食業。しかし、同社によると下記の報告がされている。

昨年2~12月のプレ金当日の消費支出の額を1年前と比べた増減率は「自動車購入などプレ金の影響が及びにくいものに左右されている」という。

累計額は前年同期比4・0%増だったが、自動車購入など「交通・通信」が4・2%増と全体を押し上げ、プレ金の影響が出る外食など「その他」は1・0%減とマイナスに働いた。
産経ニュース(「プレ金」1周年 早帰りわずか1割、800社)

2.プレミアムフライデー導入企業でも問題が発生

サイボウズ社では下記の条件にてプレミアムフライデーについて独自調査を行った。
「プレミアムフライデー」1周年、働き方改革の実態は…? プレ金*・ノー残業デーのために他の日の残業は3人に1人、本末転倒な会社も

[調査概要]

調査名:「働き方改革」に関する意識・実態調査
調査期間:2018年1月30日(火)~1月31日(水)
調査対象:20~50代 中間管理職男女(1年以内に転職していない人)500名
調査方法:インターネット調査

こちらの調査では、「ノー残業デー、残業時間の制限などの、労働時間を制限する“働き方改革”」について聞くと、42%が「始まった」と回答を得た。
そのうちの70%は「会社・部署の業務効率は上がっていない」と回答している。

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また、「プレミアムフライデーやノー残業デーなどの実施日に早く帰るために、他の日に残業をしたことがある」と答えた人は36%いた。

つまり、業務効率は上がっていないために業務時間削減のしわ寄せが来ている「名ばかり」の改革となっている企業も少なくないようです。
「働き方改革」を実施している企業の現場の声を聞いてみると、以下のような回答が寄せられました。
■会社は閉館時間を早めるだけで、劇的に仕事がやり易くなったわけでもなく、その一方で計画数字は達成するように言われ、土日出勤したり、早朝出勤したりしているが、そのうち不満が爆発する気がする。(48歳)

■早く帰れ、有給取得しろと言われるが、業務も減らず、人も増えず、効率を上げる改善が人任せのため、ストレスを感じる。働きたい人は自由に仕事をさせてもらう方が良い。(35歳)

■早く帰ったらその分の仕事をどこかでやらなければならないから、結局何も変わっていない。仕事の量は変わらないのに時間だけ減らせというのは理屈に合わない。(40歳)

業務量がすえおきのまま労働時間だけが削減され、さらに改善策も現場任せになっているという状況にストレスを感じているという意見が目立ちました。

3.どうすれば残業時間を減らせるのか

長時間労働を減らすことは人件費(残業代)の削減だけでなく、長期的に雇用をすることで生産性をアップする効果が期待される。
しかし、これには一人ひとりの意識改革やシステムの導入などが必要だ。

・固定残業代(みなし残業代)の導入

固定残業代を導入している企業もあるが、この制度は残業代を払わなくて良いというものではない。みなし残業時間を超えた部分は、残業代を払わなくてはならない制度だ。
逆に言えば、生産性を上げ、みなし残業時間よりも短い労働時間で仕事を終えることで従業員が得をすることができる。そういった意味でうまく活用することは一人ひとりの意識改革に繋がり、生産性が向上する可能性が高い。

・IT環境の導入による改善

現在、AIやIoT、RPAといった技術もどんどんと発展をし、業務改の効率化に役立っている。SlackやChatWorkなどのアプリもうまく活用することで、社内コミュニケーションを効率化し、それが業務改善につながるケースも多い。

・特定個人や部署への業務集中を避ける業務割り当ての平準化

多くの事業所を見ていると、誰かに業務の負担が偏っているケースが多い。これを割り振りすることで特定個人や部署に業務が偏ることを避け、企業全体として残業時間の削減に取り組むことができる。

まとめ

個人消費の活性化と長時間労働の是正にむけてスタートしたプレミアムフライデー。1年を経過して見えてきた課題を、どのように解決していくのかに今後の注目が集まる。
経団連の会長からは日程の調整も含めて再度検討していくべきと提案もあり、取り組み自体に固執することなく、よりよい労働環境の整備に各社が柔軟に対応をしていくべきだろう。

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