COLUMNコラム

経済産業省が電子レシートの標準仕様を検証する実験がスタート

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最もつまらない仕事とは何だろうと聞かれると、「経費精算」と答える人も多いのではないだろうか。誰にでも出来る作業にも関わらず、恐ろしく時間がとられる。
2016年のコンカー社の調査によると経費精算に要する生涯日数は52日。2か月近い日数を経費精算に掛けていることとなる。

1.電子レシートとは何か?

経費精算から日本のサラリーマンを開放する可能性があるのが「電子レシート」である。
あまり馴染みのない言葉だが、電子レシートとは、会計の際に紙で渡されるレシート(購買履歴データ)がスマートフォンのアプリに電子化されて届く仕組みだ。経費精算だけでなく家計簿アプリ等と連携をすれば簡単に活用できる。

小売業者にも、これまで困難であった消費者行動の詳細な分析をもとにした販売促進活動に生かせる可能性が高い。

2.経済産業省の取り組み

経済産業省は、平成30年2月13日より、電子化された買物レシート(電子レシート)の標準仕様を検証する実験を、東京都町田市で行う。様々な業態の店舗から標準仕様の電子レシートを発行し、個人の了解の下でアプリケーションにつなげることで、個人を起点に購買履歴データを活用できる環境整備を進める。

実験の内容

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今回の実験では、町田市に所在する飲食店、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、ドラッグストア、日用雑貨店(合計27店)と、それぞれのシステムベンダーに協力いただき、実験的に標準仕様の電子レシートシステムを導入します。

具体的な実験の流れは以下のとおりです。

  • 実験に参加いただける消費者の方々に、実験用の「電子レシートアプリ」を自身のスマートフォンにインストールしてもらいます。
  • 上記の実験店舗で買物をしていただき、電子レシートを受け取ってもらいます。その際、自らの設定により、データプールに蓄積される電子レシートデータや個人データの一部を隠すこと(マスク処理)ができます。
  • 自身の電子レシートを、家計簿や健康管理のアプリケーションへ提供してもよいか判断していただき、提供される場合には当該サービスを利用できます。
  • 以上の実験を踏まえ、電子レシートの標準仕様と、当該電子レシートデータをアプリケーションと連携するインターフェース(API)の有効性を検証するとともに、マスク処理されてデータプールに蓄積されたデータの活用方法を検討します。

経済産業省より参照

3.今後、企業が導入するメリットは?

電子レシートを企業の経費計算が連動できればどのようなメリットがあるだろうか。

1)生涯人件費で144万円が削減

サラリーマンが一生のうち経費精算に費やす時間は平均で52日。月額10万円を超える経費支出をするサラリーマンにおいては丸100日を浪費しています。人件費に換算すると、一人当たり144万円、同じく月額10万円以上経費支出をするサラリーマンでは279万円のコストが発生しています。

人件費の削減は企業にとって最も取り組みづらい分野の一つである。しかし、生産性のない無駄な労働時間を経費換算すれば実に100万円以上が生涯で掛けている。これが実質に削減できれば大きなメリットだ。

2)不正な経費申請を防止できる

実は経費申請は不正の温床である。具体的には下記が挙げられる。
・空の領収書をもらって適当な数字を書き込む
・実際の領収書に書きこんで差額を着服する
・私用で使った領収書で申請をする
電子レシートでは誰が、どこで、いつ、何を、いくら購入したかが明確になるので不正な経費申請を防止できる。もしかするとこれは思った以上に効果を発揮するかもしれない。

4.まとめ

個人情報の管理を適切に行っていけるかが課題となってくるが、適切に運用がなされれば経費精算からも解放されるようになる。
何も利益も生み出さずに奪われている時間を生産的な時間へ転換していくことで日本人の労働生産性向上に貢献し、国際競争力を高めていけるだろう。

参考

「サラリーマンの経費精算に関する実態調査」(株式会社コンカー)

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