COLUMNコラム

電力大手10社が3月に一斉値上げ。その理由とは?

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先日、電力大手10社が今年3月の電気料金を発表し、全社が値上げをすることが明らかとなった。全社が一斉値上げをするのは昨年6月以来、9カ月ぶりのことだ。
普段何気なく使っており、季節ごとで使用量も異なるため、値上げをされても多くの人は気づきづらい。しかし、何気なく支払っているものこそ見直すと節約できる可能性が高い。

電気料金はどのようにして決定されるのか

そもそも多くの人は月々の電気料金がどのようにして決まっているか知らないのではないだろうか。
一般家庭の場合、下記の計算式で決定されている。
基本料金+(電力量料金単価×使用量)+(燃料調整費単価×使用量)+(再生可能エネルギー発電促進賦課金単価×使用量)

今回の値上げの原因は何か?

では、今回の値上げはどうして発生したのか。
それは「燃料費の増加」である。前述の2017年4月から12月期の連結決算では10社合計で約2兆6700億円と16%増えている。日本は火力燃料のほとんどを輸入に頼っているため、卸市場や為替レートに影響を受ける。
ただ、大幅な変動を避けるために「燃料費調整制度」を用いている。

今回、上げ幅が最も大きいのは沖縄電力で、標準家庭では80円高の7,321円となる。
北海道電力は76円、東京電力は52円高、中国電力と四国電力はそれぞれ49円値上げをする。

燃料費調整制度のしくみ

これは原油・LNG・石炭それぞれの3カ月間の貿易統計価格に基づき算出するものだ。
算定された平均燃料価格(実績)と、平成24年1~3月平均の貿易統計価格にもとづき設定した基準燃料価格(44,200円)との比較による差分にもとづき、燃料費調整単価を算定し、電気料金に反映する。
平均燃料価格(実績)が基準燃料価格を上回る場合にはプラスの調整を、下回る場合にはマイナスの調整を行っている。

【プラス調整】平均燃料価格が44,200円を上回った場合

燃料費調整単価(銭/kWh)=(平均燃料価格-44,200円)×基準単価÷1,000

【マイナス調整】平均燃料価格が44,200円を下回った場合

燃料費調整単価(銭/kWh)=(44,200円-平均燃料価格)×基準単価÷1,000

各月分の燃料費調整単価は、3か月間の貿易統計価格にもとづき算定し、2か月後の電気料金に反映される。
この平均燃料価格は各電力会社によって異なるために電気料金にも変動が生じる。逆に言えば、ここが電力会社の特徴を出しやすいポイントの一つであるとも言える。
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電力大手10社のうち7社は経常減益

今回、燃料高によって大手10社のうち、前年同期と比べ7社が減益となっている。
これは電力小売りの全面自由化による販売競争の激化や原子力発電所の稼働の遅れも影響している。
例えば関西電力は電力事業に参入した大阪ガス等との競争で販売電力量が6%減った。
今後も新電力会社との競争は激化することが予想され、顧客の奪い合いが起こるだろう。

値上げへの対策は?

電気料金の値上げに関して何か対策はないのか気になるところだ。

1)電気の使用量を減らす

当たり前だが電気の使用量を減らすことで電気代は安くなる。例えばエアコンの設定温度を冷房時には28℃、暖房時には20℃に設定する、テレビの明るさを設定する等だ。家庭にHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を設置すれば、電気使用量が見やすく、節電もしやすい。

2)デマンド(ピーク)値を下げる

あまり知られていないかもしれないが、過去1年間に記録したデマンド値の最大値が、その後1年間の契約電力となる。つまり基本料金は使用電力のデマンド値が高いほど高くなる。ここを押さえれば電気料金は安くなるという訳だ。但し、この契約電力料金は上がるときはその日から上がるが、下げるには1年もかかる曲者である。

3)新電力会社へ切り替える

ご存知の方も多いが一般家庭でも2016年4月から小売が全面自由化されている。20%程度の割引が期待できるケースもあり、毎月積み重ねていくと大きな金額となる。過去の使用量によって見積を取ることもできるので一度見てみてはいかがだろうか。

まとめ

これまであまり考える機会もなかった電気料金。しかし2016年4月には全面自由化され、自分で電力会社を選ぶことができる時代となった。まだ新電力の普及率も高くないが、将来的には検討をする家庭も増えるだろう。
これまでの使い方を見直し、無駄な電気代をなくしてみよう。

参考

電力大手、3月に一斉値上げ=燃料価格上昇で
電力大手7社、経常減益
燃料費調整制度とは
電気料金のしくみ(デマンド値とは)

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